ソフトウェア・ファースト あらゆるビジネスを一変させる最強戦略の読書メモ
及川卓也さん著のソフトウェア・ファーストを読んでみたので、その読書メモ
はじめに
IT業界、エンジニア業界で著名な及川さんが書かれた本ということで存在は知っていたので、本屋に立ち寄った際に目次をパラーっとみて見たところ、 「ソフトウェア・ファースト」とは何を指しているのか?また、「ソフトウェア・ファーストなキャリア」という見出しや章が気になったので購入し、読んでみました。
読書メモ
前半
ソフトウェア・ファーストとは
前半はソフトウェア・ファーストとは、から始まり、
ITやソフトウェアにおいての日本とそれを取り巻く世界の現状と課題、 そして、その課題に対して必要な変革について述べられていました。
以前の主流であったパッケージ型のソフトウェアではなく、 近年はSaaSなどによる産業のサービス化が主流となり、これまでとは開発の進め方やビジネス、サービスの考え方が大きく変わって来ている。
それに対応するためにIT活用やソフトウェアを核として課題解決をし、事業や開発を進めていく考え方がソフトウェア・ファーストとのこと。
日本が抱える課題とは
日本と欧米ではソフトウェアに対する考え方や関わり方があり、日本ではイノベーティブな開発が行いづらい側面がありそう。
日本は品質に対しての意識は高く、これまで製造業で培ってきたものがある。
「狩野モデル」を利用して、開発するソフトウェアやサービスに求められる品質を正しく定義することで、このような課題を解決していけるかもしれない。
あれば満足だが、無くても仕方ないと思われるような「魅力品質」がイノベーティブなプロダクト開発に繋がっていく。
今まではユーザーが欲しい物を作っていた時代だったが、今後はユーザーが欲しいものを見つけていく時代に移り変わってきているので、 時代の変化に合わせて考え方や開発の進め方なども変化や進化が必要。
後半
エンジニアのキャリアについて
後半はソフトウェア・ファーストな組織キャリア
キャリアパスについては前職や今の職場などでも同様のロールやポジションがあるため、個人的にはその定義の再確認といった部分が多かった。
ただ、近年よく聞くがイマイチ分かっていなかったエンジニアリングマネージャーのロールや、テックリードとの違いについてはこの本を通して何となく掴めた気がする。
しかし、結局は会社・組織毎に肩書とロールが異なってくる部分もあると思うので、あくまでも目安、参考情報として踏まえつつ、それぞれの文脈や組織によっての変換は引き続き必要なのだろうと思う。
及川さんのこれまでのキャリアについて
また、後半でとても興味深かったのは、及川さん自身のいままでのキャリアでのターニングポイントと、その時々に感じていたことなどがまとまっていた部分。
第一線で数々の経験をされてきた方の今までの変遷や足跡を辿ることで、 誰もがぶつかるであろう悩みや課題を同様に抱えていること、またそこに対してどのようなアプローチ、行動をしてきたのかということは今後の参考しつつ、今までの自分に足りなかったこと、今後必要なことの見直しにも繋げていければと思った。
全体を通して
まだまだ、うまく自分事に落とし込めていない部分などもあるので、時間を置いてまた読みつつ、自分が置かれている状況や今後の自分のキャリアやエンジニアとしての生き方について考えたいと思いました。