嫌われる勇気の読書メモ
この本を読み始めた経緯
妻が持っていてオススメされていた本。
コロナ禍でテレワークが続く中で、当然ながらオンラインでチームのメンバーや関係者と仕事でのやり取りをする場面が増えていきました。
対面ではないやり取りをしていく際にあれこれ考えてしまったり、必要以上に発言について気にしてしまい、うまくいかないなと感じることが度々あったので、
何か改善のヒントが得られないかなと思い読んでみることにしました。
読んでみての全体的な感想
まずは本のサイズ感、厚すぎず薄すぎず、文字が大きめで読みやすいと感じました。
内容自体も青年と哲人の対話形式で話が進んでいくため、青年と自分を重ね合わせて読んでいくことで、
自分の中での考え方とアドラー心理学を元にした考え方との違いを教えてもらいながらアドバイスを受けているような感覚になり、とても理解しやすい構成になっているように思いました。
自分の経験と照らし合わせても、痛いところ突かれたなと思う箇所も多々あり、少し苦しみながら読んだ場面もあったように思います。
以下で気になった箇所や印象に残った箇所などについて書いていきます。
各章の感想と気になったキーワードなど
第1章 トラウマを否定せよ
アドラー心理学とはフロイトやユングの心理学と違い目的論であるという説明から始まる章。
これまでの自分の考えとはまったく違う考え方、ここでガツンと頭を打たれたような感覚があった。
気になった箇所、キーワード
- 変われないのは「変わりたくない」という目的のために自分で原因を作っている
- 大切なのは「何が与えられているのか」ではなく「与えられたものをどう使うか」
- いまの自分を"受け入れる"こと。「もしも〜だったら」という可能性の中に生きている間は変われない
第2章 すべての悩みは対人関係
全体的に気になったキーワードが多かった章だったので特に気になった箇所のみを抜粋。
対人関係が苦手な方で今まで原因論に基づいた考えで「どうすれば良いのか」を考え悩む事も多かったが、目的論を元にした考え方で自分なりに"勇気"を出してもっと変えていかないといけないんだと認識させられた章。
この章を読み、"答え"はきっと「自分の中にあるもの」なのだろうなと感じた。
気になった箇所、キーワード
- 短所ばかりが目についてしまうのは"自分で自分を好きにならないでおこう"と決心してるから
- これは「〜でなかったらこうであるはず」といったような可能性の中に生きることが出来るから
- 今の自分を受け入れて、たとえ結果がどうであったとしても前に踏み出す勇気が必要
- これを「勇気づけ」と呼ぶ
人生のタスクについて
人生のタスクとは下記の3つ。
一人の個人が社会的な存在として生きていこうとする時に直面せざるをえない対人関係のこと
- 仕事のタスク
- 交友のタスク
- 愛のタスク
第3章 他者の課題を切り捨てる
昔、仕事で先輩に「何にでも首を突っ込みすぎ」だとか「それは君のタスクではない」といったような指摘を良く受けていたことを思い出しながら読んだ章。
その時に注意を受けたことで変えられた部分もあるけれども、根っこではまだうまく自分のものに出来ていないんだろうなと改めて痛感させられた。
気になった箇所、キーワード
- 他者の期待を満たす必要はない
- 「これは誰の課題なのか」という視点から自分の課題と他者の課題とを分離する
- 自分に出来るのは「自分の信じる最善の道を選ぶ」こと。自分がどうあるかを貫くことが「ほんとうの自由」につながる
第4章 世界の中心はどこにあるか
人の目を気にしすぎてしまうところがあるので「いかに自分が自己中心的であるのか」ということを認識させられたように感じた章。
他者への貢献をすること、そしてそれを自分で認めてあげることが「自分の幸せ」につながるという事なのかなと感じた。
ここの章の考え方は今の自分、特にオンラインでのやりとりが中心の今、とても大事にしていきたいと思った。
気になった箇所、キーワード
- 他者からどう見られているかばかりを気にする生き方は"私"にしか関心を持たない自己中心的な生き方
- 自らの主観によって「わたしは他者に貢献できている」と思えることで、自分には価値があると思える
第5章 いま、ここを真剣に生きる
もう一度読み返してみて"なるほど"と思えるような内容が散りばめられているなと感じた章。
1〜4の各章を自分の中に落としこんで実践できるようになってから読んでみると、また違う感じ方を出来るようになるのだろうなと感じさせられたまとめの章。
自分の弱いところ、出来ていないけど向き合っていかないといけないところが書かれているように感じた。
気になった箇所、キーワード
- 自分に自信がないからこそ自意識過剰になる
- 家事や育児、友人との交友や趣味などすべてに関心を寄せるべき
- 人生の調和を欠いてはいけない
- 人生とはダンスのようなもので「いま、ここ」が充実していればそれでよい。われわれは「いま、ここ」にしか生きられない
- 趣味でダンスをやっていることもあり、本の中で一番、印象に残ったキーワード
- ダンスでいうと見せるべき"いまここ"、"この瞬間"を精一杯、全力でやりきり生き抜いていくこと、の大切さというのがこの文から自分が感じたこと
- 人生の意味は、自分が自分自身に与えるもの。困難に直面した時「これから何が出来るのか」を考えるべき